1.設立の趣旨
私たちは未来世代にどんな世界を残せるのか、過去から現代に影響を及ぼしたバタフライエフェクトが話題になる一方で、現代を生きる私たちが未来に対してどれだけの影響を与えうるのかについては無自覚です。世代間倫理を見据えた長期主義的な視点に立ち、どんな未来を選んで、行動して、残していきたいのか、2025年大阪・関西万博の機会に真剣に向き合いたいと思いイニシアチブを立ち上げました。
シェイプニューワールドイニシアティブ(Shape New World Initiative)は、日本国際博覧会協会と、世界経済フォーラムのイニシアチブの一つであるGlobal Shapers Communityのコラボレーションの中から立ち上がったイニシアティブで、関係機関の皆様にご参画いただきながら様々な取り組みを推進しています。
このような貴重な機会をいただいたプロデューサーの石川勝様、日本国際博覧会協会の皆様、未来社会創成委員会の運営などを担っていただいている大阪商工会議所の皆様、未来社会デザインに係る調査研究を推進いただいている大阪大学社会ソリューションイニシアティブと科学技術振興機構の皆様、多大なご協賛をいただいている関西イノベーションセンター(MUIC)の皆様に心より感謝申し上げます。
2025年4月1日
シェイプニューワールドイニシアティブ 代表 佐久間洋司
2.取り組みの概要
シェイプニューワールドイニシアティブ(Shape New World Initiative)では、 未来社会デザインに係る調査研究(Shape New World Project)と未来社会創成委員会(Shape New World Committee)の 二つの取り組みを推進しています。
いずれの取り組みでも、未来を主体的に選択するという姿勢をもって2050年の未来社会ビジョンを設定し、現代からその未来にいたる道筋をバックキャストすることで世界の主要課題(ギャップ)を整理します。
そして、科学技術や医療の進歩、政治や経済を含む社会システムの変革による解決策を策定していきます。さらには、そのロードマップを現実のものにするための産学官民の具体的な行動指針も提案します。
それらの取り組みの中心として、2025年大阪・関西万博のテーマウィークにおける全8テーマにわたる24個のセッションの企画運営が主要なアウトプットになります。その他、クリエイティブ業界や教育業界(学生や生徒)も巻き込んだコラボレーションも推進します。
・未来社会デザインに係る調査研究(Shape New World Project)
大阪大学と科学技術振興機構の共同研究プロジェクトとして、国内のアカデミアや各業界のトップランナーを招いた調査研究を実施し、テーマウィークにて成果を発信します。科学技術による未来社会のデザインに取り組み、万博会期前までに調査研究報告書を取りまとめています。
・未来社会創成委員会(Shape New World Committee)
世界経済フォーラムのグローバルシェイパーズコミュニティに所属するメンバーが中心となって進行する、大阪商工会議所との共催による議論の場です。若者らしい独創的な視点や海外のシェイパーとの交流を通じた、多様性のある視点から未来のビジョンの提案を行います。
・大阪・関西万博シェイプニューワールドシンポジウム(Shape New World Symposium)
約半年間に渡って開催される2025年日本国際博覧会(2025年大阪・関西万博)において、世界的課題の解決に向けた対話の機会であるテーマウィークにおいて、調査研究成果や有識者会議の成果をもとに24個のセッションの企画運営を行います。